2010年8月21日(土)
真吾オジサンの雑感
「五智」について。
皆さんは、この「五智」というのを御存知ですか?
御存じない方は、ぜひ、この機会に憶えておきましょうね。
きっと、先々で、真吾オジサンの雑感を読んでおいてよかったと思う日が来ると思いますので。 ^^
「法蔵館」の「密教辞典」(← この辞典も持っておきたいものです。 ^^)から引用いたしますね。
【五智】
顕教では四智を説くが、更に法界体性智を大日如来の智として加え、四智の総体とするのが密教の説である。
しかも、五仏・五大・九識等に配して、独自に展開する。
金剛界曼荼羅は五智の立場によって建立され、胎蔵曼荼羅の理に対して智の面を強調する。
(1) 法界体性智(法界智):大日如来の智であり、第九菴摩羅識(あんまらしき)が転じて生じた智である。
諸法の遍満する法界で、諸法の所依である体、法然不壊の意の性で、最高智を表現する。
(2) 大円鏡智(金剛智):第八阿頼耶識(あらやしき)の転じて生じた円明無垢の智で、万象を映す鏡に喩え、東方阿閦如来(あしゅくにょらい)、菩提心の堅固を金剛と名づける。
(3) 平等性智(灌頂智):第七末那識(まなしき)の転生した智で果位では差別見を離れて平等に照見する。 南方宝生仏の智とする。
(4) 妙観察智(蓮華智・転法輪智):第六意識から転生した智。 衆生をよく観察して誤らない。 西方阿弥陀仏の智で、説法の徳で転法輪智。
(5) 成所作(じょうそさ)智(羯磨智 かつまち):前五識(眼耳鼻舌身)の転生の智。 化他の所作を成就する北方不空成就仏の智。
五智は真言行者が発心修行して得る智体であるし、同時に大日如来の内証の智でもある。
大日如来の別徳を司る五仏がまた五智を分けるが、五仏各がまた五智を具有する。
例えば阿閦如来を中心に考えると、阿閦を法界体性智、その別徳たる金剛薩埵・金剛王・金剛愛・金剛喜の四菩薩が四智を分掌するように、曼荼羅の諸尊は悉く五智を具有するに至る。
従って諸尊の間に少しも浅深の差別がなく、十界悉くが五智を具有するのを各具の義といい、五智を五仏に配するのを別相の義とする。
「五智」を御存じなかった方は、一度と言わず、何度も読んで、ぜひ、この機会に憶えましょうね。 ^^