2011年1月8日(土)
干支:みづのと ゐ 九星:一白 行事:初薬師・東京鳥越神社とんど焼き・初亥・八せん終り 六輝:仏滅 中段:ひらく 廿八宿:女
真吾オジサンの雑感
「風雅のうろたへもの」について。
俳諧の松尾芭蕉が、このようなことをいっております。
風雅の道筋大かた世上三等に相見え候。
点取りに昼夜を尽くし勝負をあらそひ、道を見ずして走り廻るもの有り。
彼等風雅のうろたへものに似申し候へども、点者の妻子腹をふくらかし、店主の金箱を賑はし候へば、ひが事せんには増さりたるべし。
(略)
俳諧にはいってゆく道には、世上の様子をみると、だいたい三つの階級に分けてみられると思います。
その第一は、自分の句に最高点を得ようと昼夜にわたって勝負に熱中し、俳諧の道など少しも考えないで走り回っている者です。
この連中は俳諧におけるうろたえ者ともいうべきもので、最下等の者といえましょうが、点者の収入を多くさせ、
したがって点者の家主の収入を多くさせるということだけですから、悪事をするに比べてはましな存在でしょう。
現代俳句などというものは、「風雅のうろたへもの」で成り立っているに過ぎないと思うことが多いです。
これは俳句結社の大小を問わない問題だとも思います。