2012年7月6日(金)
真吾オジサンの雑感
「陸海軍軍人に賜はりたる勅諭」について。
昨日の雑感でも触れましたが、今回の雑感も
「国体の本義」に書かれてあることについて書きます。
この「国体の本義」には「陸海軍軍人に賜はりたる勅諭」(明治15年1月4日下賜)
という勅諭のことも書かれてあります。
全部引用するのは面倒なので、一部だけ引用させて頂きますが、
一 軍人は忠節を盡すを本分とすべし。
一 軍人は禮儀を正しくすべし。
一 軍人は武勇を尚ぶべし。
一 軍人は信義を重んずべし。
一 軍人は質素を旨とすべし。
こういう五箇条が書かれてあります。
このなかの、「一 軍人は武勇を尚ぶべし。」
のところには、以下のことが書かれてあります。
これは、将棋愛好家の人や、勝負事を好む人や、体育会系の人にはぜひ一読して頂きたいですね。
夫(それ)武勇は、我国にては古よりいとも貴べる所なれば、我国の臣民たらんもの、武勇なくては叶ふまじ。
況して軍人は、戦に臨み敵に當るの職なれば、片時も武勇を忘れてよかるべきか。
さはあれ、武勇には大勇あり小勇ありて同じからず。
血気にはやり、粗暴の振舞などせんは、武勇とは謂い難し。
軍人たらむものは、常に能く義理を辨(わきま)へ、能く膽力を練り、思慮を殫(つく)して事を謀るべし。
小敵たりとも侮らず、大敵たりとも懼れず、己が武職を盡さむこそ、誠の大勇にはあれ。
されば武勇を尚ぶものは、常々人に接(まじわ)るには温和を第一とし、諸人の愛敬を得むと心掛けよ。
由(よし)なき勇を好みて、猛威を振ひたらば、果(はて)は世人も忌嫌(いみきら)ひて、豺狼(さいろう)などの如く思ひなむ。
心すべきことにこそ。
こう書いてあります。
「豺狼(さいろう)」とは、「やまいぬ」と「おおかみ」のことです。
されば武勇を尚ぶものは、常々人に接(まじわ)るには温和を第一とし、諸人の愛敬を得むと心掛けよ。
由(よし)なき勇を好みて、猛威を振ひたらば、果(はて)は世人も忌嫌(いみきら)ひて、豺狼(さいろう)などの如く思ひなむ。
心すべきことにこそ。
ここが大切なところだと思いますね。
勝負事を好む人は、そういうことを好む人同士の交友など、いい面も勿論あるのですが、
ある強さを悪用・濫用することも多いのも、世間の実際の姿だと思いますね。
腕っ節に強い人が、徒に他人に喧嘩を吹っ掛けるようなものですね。
これ、本当に世間から忌み嫌われることをもっと知らないと駄目ですよね。
ただの迷惑者で、人騒がせなだけですからね、こんな連中なんてね。
ある強さというものは、正しく使われないと駄目だと思いますね。
そうでないと、兎角やくざなことになって、これではどうにもならないように思いますね。