2012年8月17日(金)
真吾オジサンの雑感
結界について。
先日の雑感にも書きましたが、「将棋世界 9月号」に
内館牧子さんが御寄稿されたもののなかに、この結界のことが書かれてありましたよね。
信心が足らない人のために、真吾オジサンが特別にここで書きましょうね。 ^^
法蔵館の「密教辞典」にはこう書いてあります。
けっかい [結界]
教団僧尼の秩序維持のため、ある一定の地域を区画して限ることであるが、
密教では修行道場に魔障の侵入を防ぐために一定の境域を限って結界する。
広くは空海が高野山を七里結界の如き国土結界があり、陀羅尼集経4.12・一字仏頂輪王経4にその典拠を見出す。
また修行道場を結護する道場結界、更に狭くは修法壇の四囲のみの壇上結界がある。
結界には白芥子を加持し四方上下に散ずる結界等もあるが、
現行の修法次第では、金剛橛(地結)・金剛墻(四方結)・金剛網(虚空網)・金剛炎(火院)・大三昧耶の五種印明と
当部の部主明王の印明を結誦して結界する。
即ち心地大壇の四隅に金剛不壊の橛を打ち込み、四方に墻をめぐらし、上下に網を張り、墻の外に火焔で囲み、
さらにその外に重ねて結界する。
深秘には外道二乗の法をねがわず、心内の煩悩を断除して、自心本具の仏性を顕現させるのが趣旨。
ここに「結護(けつご)」という言葉が出てきましたが、これは
「結界護身の意。真言行者が修法の際、先ず道場を結界して魔障を除いて身を護ること」です。
結界地(けっかいじ)ということも言います。
これは、
「修道の障害となるような者の入ることを許さない境域。
高野山・比叡山などは古来女人結界の地として登山を許さなかった。」
結界石(せっかいせき)というのもあります。
これは、
「女性や俗人を入れないための境界のしるしとしての石。」
どうぞ、御参考に。 ^^