201319日(火)

 

 

 

真吾オジサンの雑感

 

 

 

冬について。

 

 

 

 

斧入れて香におどろくや冬こだち  蕪村

 

 

与謝蕪村の句です。

 

 

以前にどこかで書いた記憶があるのですが、

 

冬は「御魂(みたま)殖ゆ」の「殖ゆ」なんだそうですよ。

 

新たな生命が「殖ゆ」る期間なのだそうです。

 

 

春は「張る」なんだそうです。

 

木の芽が「張る」季節なわけです。

 

 

現代人とは違う目で昔の人は物事を見ていらっしゃったわけです。

 

 

 

昔の人は、殖ゆる期間があってこそ、

 

張る、生命が瑞々しくなる、再生すると考えておられたような感じですよね。

 

 

昔の人は冬を、お酒の熟成させるために必要な時間のように考えていらっしゃったのかもしれませんね。

 

 

「熟成の時期がなければ、お酒になるわけがないように、

 

殖ゆる期間がなければ、張る・漲る期間も来るわけがないではないか。」

 

こういうことでしょうね。

 

 

 

「どうやらこの木はもう枯れてしまったようだな。

 

それなら芯が腐らないうちに切って、材木にでも使うか」

 

 

と冬こだちの木に斧を入れたところ、意外や意外、

 

生命感の感じられる香りが樵の周りに広がっていった。

 

 

OH〜 冬は殖ゆとはこういうことであったのか…」

 

こう樵が感嘆したのでしょうね。 ^^

 

 

ちなみに冬の時期は山に歳神がいる時期なので、

 

この冬こだちは、今風にいえばパワースポットなんですよ。 ^^

 

 

 

 

冬をこういう風に「殖ゆる期間」と思いたいですよね。

 

じっくりと殖やした分、きっと美しく張った木の芽が沢山できそうですもんね。 ^^

 

そして、きっとそのうちにお花も、それは美しく見事に咲きそうにも思えますもんね。 ^^

 

 

 

 

人にしたところで、どうも振るわない時期には、

 

「春が約束された冬・殖ゆの時期なのだな、今の私は…」

 

このくらいに思う方が、ノイローゼ気味に考え込むよりも、

 

良さそうにも思いますね。

 

 

 

人の冬の時期・振るわない時期にも、

 

もしかしたら神はその人のそばにいらっしゃって、

 

「殖ゆるように、殖ゆるように…」

 

とされておられるのかもしれませんね。 ^^

 

 

来るべき春の日のためにね。 ^^

 

 

 

 

 

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