2013年3月18日
真吾オジサンの雑感
春の夕たへなむとする香をつぐ 与謝蕪村
今回も歳時記から引用しましょうね。
春の夕 はるのゆう(はるのゆふ)
【解説】
有名な後鳥羽院の歌
「見渡せば山もと霞む水無瀬川夕は秋と何思ひけむ」
は、清少納言の『枕草子』にある「秋は夕ぐれ」を受けて、
春の夕べのよろしさをたたえたものであるが、
ひときわ紅を深めて落日が消えたあとも、
薄絹をかけたような薄明がしばらくつづく春の夕べの風情は、都市山漁村をとわず風情がある。
喜憂いずれの場合も、この世に生きる身のたゆたいを覚えて茫洋のおもいに誘われる。
こう書かれてあります。
春の夕たへなむとする香をつぐ 蕪村
折角なので、「香」のことも引用しておきましょうね。
こちらは「佛教語大辞典」からの引用です。
【香】 こう
@ かおり。香気に富んだ木片や樹皮から製したもので、
インドでは体臭などを消すため、熱地に多い香木から香料をとり、
身に塗ったり、衣服や室にたく風習がある。
仏教では仏を供養する方法として焼香・塗香を十種供養・五供養力などの中に数え、
香華と熟語にし、花とともに仏に供養する代表的なものとする。
原料の香木の種類から栴檀香・沈香(じんこう)・龍脳香・伽羅(きゃら)・安息香、
サフランの花を圧してつくる鬱金香(うっこんこう)などがあり、
使用法から塗香(ずこう)に用いる香水・香油・香薬、
焼香用の丸香・散香・抹香・線香などがある。
密教では修法の種類により香を区別し、
それぞれ仏教教理にたとえることもある。
また法の功徳を香にたとえ、戒香・聞香・施香などと称し、
仏殿を香室・香殿などという。
出家教団では身を飾る塗香は許されず、見習期間の僧(沙弥)の十戒のうちに、
身に香油を塗ることが禁ぜられている。
A 嗅覚の対象。
六根のうちの鼻根で嗅ぎ、六識の鼻識が識別する対象。
B ヴァイシェーシカ哲学で立てる徳(性質)の第三。
こう書かれてありました。
どうぞ、ご参考に。