2013年3月23日
真吾オジサンの雑感
雁風呂や笠に衣ぬぐ旅の僧 飯田蛇笏
雁風呂(がんぶろ)という言葉は初めて聞いたぞ!
という方も多いのではないかと思います。
これは春の季語なのです。
今回も歳時記からの引用です。
雁風呂 がんぶろ 仲春
【解説】
津軽外が浜で、雁が北に帰ったあと、
浜辺に落ち散っている木片を拾い集めて風呂を立て、
雁を供養したという伝説。
秋に雁が海を渡ってくるとき小さな木片をくわえ、
海上で羽を休めるとき、その木片を海に浮かべて休み、
陸に着くとそれを浜辺に落としておく。
翌春、雁が帰るとき、再びその木片をくわえて行く。
その木片が残っておれば、そのぶんだけ、
それは雁が日本にいる間に捕らえられたり、死んだものと考え、
村人はそれを哀れんで、浜辺の木を拾って、供養に風呂を焚き、入浴したという。
伝説だがあわれを誘う面白い季題として、今も詠われている。
[森澄雄]
こう書かれてあります。
雁風呂や笠に衣ぬぐ旅の僧 飯田蛇笏
話のネタにでもどうぞ。