2013年4月2日
真吾オジサンの雑感
遊女の紅鱒のごとよそほへる 山口青邨
季語は「紅鱒(べにます)」で晩春の季語です。
今回も歳時記からの引用です。
鱒 ます 晩春
【解説】
サケ科に属し、語尾に鱒とつくもの、紅鱒、樺太鱒、桜鱒、虹鱒、あめます、あるいはますのすけなどと各種あり、
鱒と称する単一の魚種は学名上は存在しないが、
俗に本鱒といわれる鮭に似た姿の、それより小ぶりの、数十センチに達する海鱒は春が旬である。
なお、北海道の支笏湖や十和田湖、あるいは富士山麓の西湖(さいこ)で釣魚の対象とされる姫鱒は紅鱒の陸封されたもの。
山女(やまめ)は桜鱒の陸封型である。
また、北米原産の虹鱒は、自殖能力を失った養殖専門の鱒である。
遊女(あそびめ)の紅鱒のごとよそほへる 山口青邨
最近は女社会ですので、遊女とかに言及するだけで目くじらを立てられそうなのですが、
昔の句ではこういう句も本当は多いんですよ。 ^^
梅咲いて帯買ふ室の遊女かな 与謝蕪村
とかね。
ちなみにこの句の作者の山口青邨は東京大学の先生だった方ですからね。
昔の方がおおらかだったんだと思うんですよ。 ^^
変なところでノイローゼ気味なまでに大騒ぎしたがる平成濁世よりも、
濁世は濁世でもまだしもこういうおおらかな面のある時代の頃の方が
良かったようにも思いますね。 ^^
でも、「紅鱒のごとよそほへる」とは、すごいたとえようですよね。 ^^;