2013年5月5日
真吾オジサンの雑感
谺して山ほととぎすほしいまま 杉田久女
季語は「山ほとぎす」で、夏の季語です。
広辞苑には、
【山杜鵑】 やま・ほとぎす
@ 山にすむホトトギス。山から来るホトトギス。また、単にホトトギスの称。<季・夏>。
こう書かれてあります。
この句は、学生時代に国語の先生に教えてもらった方もきっと多いはずですよね。
久女のこの句について歳時記に書かれてありました。
これを引用させて頂きましょうね。
谺して山ほととぎすほしいまま 杉田久女
【鑑賞】
『杉田久女句集』所収。「英彦山六句」の一。
昭和五年、東京日日、大阪毎日の両紙が募集した「日本新名勝俳句」に応募、虚子選による風景院賞を得た。
英彦山は福岡・大分県境にある霊峰。
大和の大峰山、出羽の羽黒山と並んで、古くから山伏の霊場として栄え、
奇岩怪峯に富み、杉の美林、ブナの原生林におおわれている。
青々とした巨山の中に谺して鳴くほととぎすは我々を幽邃境(ゆうすいきょう)に誘う。
座五「ほしいまま」を得るまで、久女は幾度も英彦山に足を運び、
ついには白蛇の霊感によってこの句を得たという。
久女の代表作の一つ。
[森澄雄]
こういうことだそうです。