2013年11月28日
真吾オジサンの雑感
戦い方は一つではない。
戦い方って、一つではないと思うんですよ。
真吾オジサンは子供の頃、野球を見ておりましたが、
真吾くんは広島市に住んでおりましたから、
自然と広島カープの応援をすることになったわけですね。
そのころ、カープは強かったのです。
選手の中には津田恒美さんとか、北別府学さんとかがいました。
このご両人は、どちらとも速い速球を投げる投手でした。
この北別府学さんの動画のころは、北別府さんもおじさんになりかかったころで、
もうかなり球の速度が落ちておりましたが、若い頃には速い球をビュンビュンと投げていたのです。
津田恒美さんは、デビューしたときから体調を崩されて引退されるまで
もの凄くストレートにこだわるような投球だったように思います。
最初のうちは、津田恒美さんはこういう投球術で相手のバッターを
次々と討ち取っていたのですから、カッコよくて、人気もあったのです。
「ああ、今日もツネゴン（津田投手のこと）が出てきたので、もう勝ったようなものだな」
ストッパーで津田恒美さんが登場すると球場がこういう空気になったのです。
ところがね・・・
これはそう長くは続かなかったのです。
相手もプロなのですからね。
やたらにストレートとか、真っ向勝負にこだわる津田恒美投手は組み易いかったのだろうと思うのです。
そのうちにカンカンと割と簡単に打たれるようなことになったのです。
昔の広島市民球場は狭かったですから、よくホームランも打たれるようになったのです。
こうなりますと、諸行無常とはなんたるかということになりまして、ファンは
「え〜、ここで津田を出すのか。ちゃんと抑えられるのか・・・」
という空気にもなり、津田投手がマウンドに上がる時には
ブーイング風のようなこともあったと思いますね。
年齢を重ねた津田投手の球威は次第に衰えつつあり、また体調も悪かったこともあって、
誰の目にも昔の津田恒美さんのオーラのようなものは感じられなくなったのです。
こんな風だったように記憶しております。
もう一人の北別府学さんのほうは、おじさんになるにつれ、
ストレートの球威は明らかに落ちていたものの、やたらにコントロールがいいとか、
七色変化球を駆使して、とうとう200勝以上もされましたからね。
北別府学さんと言ってもピンとこないお尻の青い諸君は、
桑田真澄さんを思われるといいかもしれませんね。
桑田真澄さんは例の大怪我をされてから、明らかに球威が衰えましたよね。
でも、その後も変化球とか投球術を駆使されて、
一番いい時までには及ばないものの、それなりにしぶとく生き残られたでしょう。
北別府学さんがあんな感じでしたよね。
素人目には、
「あのくらいのストレートの速さでプロのバッターを抑えられるものなのだろうか・・・？」
という風に見えていたのですが、不思議や不思議でどういうわけか、
毎年それなりの成績を残し続けられましたからね。
この北別府学さんはキャッチャーの達川光男さん（水沼さんだったかな？）に
「球をキャッチしたときのミットの響きが良くない」
とか注文をだされたそうで、そういうところにもこだわっておられたそうですよ。
こういうことは、スピードガンで計測された球速以上の球威に見せようとされてのことでしょうからね。
将棋の世界でいいますと、大山名人があんな感じだったと思いますけれどね。
年齢を重ねられたあとの大山名人の棋譜を並べても、
あんまりびっくりするような手は出てこないですよね。
「これは鬼才だ！」とか
「こんな妙手順があったなんて！」
という手や手順はあんまりなかったような気がしますよね。
ほとんど平凡といえばそうとも言えるような手ばかりだったように思いますね。
でも最後には不思議といつものことのように勝っていると。（笑）
戦い方ってひとつではないと思うんですよ。
真っ向勝負だけが勝負術ではないと思いますね。