2014年7月30日
真吾オジサンの雑感
夜に入ればせい出して湧く清水哉 小林一茶
季語は清水で夏の季語ですね。
蛇口をひねれば水は直ぐに出てきますので、
街中でしか暮らしたことのない方には実感が湧きにくいかもしれませんが、
農村部に暮らしているとか、山が好きとかいう方でしたら、
この一茶の句はそうだよなぁと思われるかもしれませんよね。
確かに擬人的に「せい出して湧く」という感じですよね、夜の清水ってね。
ところで、この「清水」、語源は「凍(し)み水」なのだそうです。
ひんやりとしているので凍み水なのかな?
清水にはこういう句もあります。
落ち合うて音なくなれる清水かな 蕪村
あとざまに小魚流るゝ清水かな 几董
底の石ほと動き湧く清水かな 高浜虚子