2014年9月3日
真吾オジサンの雑感
女は、髪のめでたからんこそ、人の目立つべかンめれ。
中経の文庫の「誰も書かなかった清少納言と平安貴族の謎」を読んでおります。
なかなか面白い本ですね。
この本の中に髪のことが非常によく書かれてありますね。
「Q7 清少納言の『髪の毛コンプレックス』とは?」とかね。
「平安時代、髪の毛の美しさが美人の象徴だった。
顔を外部の人に見せることを避ける貴族女性の、
身長より長く伸ばした髪の毛が几帳の端などからちらりと見えるとき、
それはその女性の肉体そのものであり、その人自身を表したのである。」
このようなことが書かれてあります。
女性の髪のことについて折角なので徒然草に書かれてあることも
ここで紹介させて頂きましょうね。
第九段
女は、髪のめでたからんこそ、@人の目立つべかンめれ、
人のほど・心ばへなどは、もの言ひたるAけはひにこそ、B物越しにも知らるれ。
ことにふれて、うちあるさまにも人の心を惑はし、
すべて、女の、うちとけたる寝(い)もねず、身を惜しとも思ひたらず、
堪ふべくもあらぬわざにもよく堪へしのぶは、たゞ、C色を思ふがゆゑなり。
まことに、D愛著(あいぢやく)の道、その根深く、源遠し。
E六塵(ろくぢん)の楽欲(げうよく)多しといえども、
みなF厭離(おんり)しつべし。
その中に、たゞ、かの惑ひのひとつ止めがたきのみぞ、
老いたるも、若きも、地あるも、愚かなるも、変る所なしと見ゆる。
されば、G女の髪すぢ縒(よ)れる綱には、大象(だいざう)もよく繋がれ、
女のはける足駄(あしだ)にて作れるH笛には、
秋の鹿必ず寄るとぞ言ひ伝へ侍(はんべ)る。
自ら戒めて、恐るべく、慎むべきは、この惑ひなり。
@ 他人の目をひきつけるようであるが。
A 声
B 物を隔てて聞いても、よくわかるものである。
C 恋情・色情。
D 女への愛情に執着する方面のこと。
E 仏教においては、人間の知覚を眼・耳・鼻・舌・身・意の六根(六つのはたらき)に分け、その対象となる外界の刺激を色・声・香・味・触・法に分類する。
この六つは、人間の心を汚すものとして、六塵という。
「楽欲」は、この六塵によって引きおこされる欲望・願望。
F 「ヲンリ。トホザカリ、ハナルル」
G 「仏ノ言ハク、大白象(ダイビヤクザウ)有リ。力壮(サカ)ンニシテ、山ヲ移シ、地ヲ壊(コボ)チテ澗(タニ)ト成シ、
樹ヲ抜キ、石ヲ砕ク。象ノ力無双ナリ。人有リ、髪ヲ以テ、其ノ脚ヲ絆繋(ハンケイ)ス。
象コレガ為メニ躄(ヰザ)リシ、復(マタ)動クコト能ハズ。」(『五苦章句経』)
H 鹿笛。「かり人の申すは、はやる傾城(けいせい)のあしだにてつくりたるがよくよると申すなり。
又、はじめて人のつくりたるも能く寄ると云ふ也」(『美人草』)
まあこのようなことが書かれてあります。
ところで、働いておられる女性の方はボブ・ショートにされてらっしゃる方も多いですよね。
特に体を使うことが多い仕事の女性に多いように思いますね。
スーパー・コンビニ・ホームセンター・車関連の小売店の店頭で働いておられる女性には
特にこういう女性が多いでしょう?
髪の毛って結構重たいので、動き回らないとならない仕事ですとまあ邪魔になることも多いでしょうね。
それに頭が蒸れてあついことにもなりそうですもんね。(笑)
それで汗ダラダラになっては、レジの精算のときに流石に見栄えが良くなさそうですもんね。(笑)
それに家事のこともされている女性ですと、
そのときにも長い髪ですとそれが邪魔になることも多そうではありますよね。
ということで、キレイになることを楽しんでいるというよりも実用性といいますかそういうことで
ボブ・ショートにされているのではなかろうかなと思いますね。
でもこういうボブ・ショートにされている女性でも、
仕事中にバッチリとメークをされておられる方もいらっしゃいますね。
こういう女性は仕事やる気まんまんなのかもしれませんね。
仕事中はほぼスッピンの方で、別のところでばったりとそのボブ・ショートの女性に出会ったりしますと、
そのときにはバッチリとメークをされていらっしゃる女性の方もいらっしゃいますね。
こちらの方のほうは多分仕事が終わってそれから女性に戻ったということでしょうね。
まあこんなことを真吾オジサンなりに思っているのですが、本当のところどうなのでしょうね?
まあ女性の髪に注目することで、その女性の語らぬ思いを
そこから汲み取れることはありますよね。