2014920

 

 

 

真吾オジサンの雑感

 

 

 

斎藤茂吉の「支那事変の歌」について。

 

 

 

 

今回の雑感も斎藤茂吉著の「小歌論」のことを書きましょうね。

 

 

 

この雑感をご覧の皆さんは学生の頃に大東亜戦争(太平洋戦争・第二次世界大戦)のことを

 

どのように教えられましたか?

 

 

 

革新系の先生に歴史のことを教わった方もきっと多いはずですよね。

 

 

こういう方ですと、戦前の日本は暗黒社会で、竹槍の訓練をしていたくらいなので、

 

大人でも子供と変わらないような人ばかりだったのではないか?

 

くらいに思うているかもしれませんよね。

 

 

 

もう兎に角戦前のことは全て駄目なことのように

 

思うている方もいるかもしれませんね。

 

 

 

学校で習ったものしかほとんど本を読んでいない人ですと、

 

こういう人がいても不思議ではないと思いますね。

 

 

 

具体的に戦前の文学作品を読んだことのない人でもこうなるかもしれませんね。

 

 

 

 

真吾オジサンなどはこういう人には具体的に戦前に書かれたものを読んでご覧よ、と思いますね。

 

古本屋へ行ってそういうものをご覧になられるといいと思いますね。

 

 

 

真吾オジサンなどはよほど戦前の人のほうが

 

今の人よりも頭が柔らかかったと思っておりますけれどね。

 

本気でそう思っておりますけれどね。

 

 

 

 

まあこう真吾オジサンなりに思っているのですが、

 

こういうのは具体的にどうなのかを見たほうが

 

もう話が早いですよね。

 

 

 

 

ということで、「小歌論」の中の「支那事変の歌」というところから

 

何首か引用させて頂きましょうね。

 

 

 


 

 

支那事変の歌

 

 

夕かげの木下(こした)に友を埋めしが夜半(やは)思ひつき鉄帽を載す  青山星三

 

ソビエートの営庭に雪がのこり居て豆粒の如く戦車並びぬ  池田邦基

 

明礬(みやうばん)のとどきて澄める水汲むを子供の如く我等よろこぶ  今宮典一

 

兵士らと村のわらべと乗る橇(そり)がいきほひ来る河の上(かみ)より  臼井史郎

 

夜襲かと時の間おもふに硝子戸に長くひびきて春雷鳴りぬ  上原吉之助

 

身にまとふみにくきものは今は無し命のかぎり戦ひ抜かむ  瓜生鐵雄

 

吾が側(そば)に佇(たたず)み居たる少年が左伝句解を買ひて去りたり  大久保福太郎

 

支那兵らここに幾日か起き伏して故郷を戀ひし歌を書きたり  柿村秋人

 

幾度か来つる補充兵に混り居し教え子の多くは行方を知らず  上稲吉

 

月あかき夜に見渡せば涙ぐまし戦やみし山のしずけさ  鈴村左兵衛

 

坑(あな)の中に潜(ひそ)みて最後迄抵抗せしは色白き青年とその親なりき  渡邊直巳

 

部落の井戸ひとつ残らず潰したる共産軍は何目論むか  村石波之助

 

惜しみたりし水筒の水なくなりて携帯味噌をなめつつ進む  水町迪

 

戦友と吾との狭き空間をつらぬきし弾丸いまし思ほゆ  藤原哲夫

 

掃蕩戦終へたるあした城沼(しろぬま)の岸に憩ひて蓮ながめつ  中村達吉

 

 


 

 

 

このような短歌がそこに掲載されてあります。

 

 

 

真吾オジサンは以前に大東亜戦争のことを書いた小説を何冊か読みましたけれども、

 

それらを読んだ時とは異なる思いになりますね。

 

 

 

 

真吾オジサンは俳句をしていたせいでそうなるのだと思うのですが、

 

どうもそうした小説よりもこうした短歌のほうを

 

身近に感じることはできますね。

 

 

 

小説ですと、最初から最後迄経験のしたことのないことを

 

イメージしつづけないとならないので、

 

それでそのうちに頭の中が混乱したりすることもありましたが、

 

こういう三十一文字ですと、そこまでにはならないですね。

 

 

 

文字に書かれていない部分もイメージしやすいので

 

どうもこの短歌のほうが身近に感じることができますね。

 

 

 

 

 

この作者さんたち、普通の男性ですよね。

 

真吾オジサンにはそう見えますね。

 

 

 

左翼が喜んで描きたがるような極悪のような軍人さんではないと思いますね。

 

 

そう思われませんか?

 

 

 

 

真吾オジサンなどは軍人さんの中にも良い人・悪い人があって、

 

左翼さんはこの良い軍人さんのほうも悪い軍人さんと同一視して

 

極悪人の如くに描いている・描きたがっているように思われますね。

 

 

 

 

 

 

 

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