2014923

 

 

 

真吾オジサンの雑感

 

 

 

わが身をばさしおきて、さばかりもどかしく言はまほしきものやある。

 

 

 

 

今回の雑感では人の悪口のことについて書きましょう。

 

 

 

他人の悪口を語ることは美徳とはされていないものですよね。

 

 

 

 

孟子にね、こういう言葉があるのですよ。

 

 


 

 

孟子曰、言人之不善、當如後患何、

 

 

 

孟子曰く、人の不善を言はば、

 

当(まさ)に後(のち)の患(うれえ)を如何(いかん)すべき。

 

 

 

孟子がいわれた。

 

「みやみに他人の不善(よくないこと)をいいたてたら、

 

後で仕返しのたたりをいったいどうするつもりなのだろう。」

 

 


 

 

 

とありますように、まあ良くないこととされているものだと思いますね。

 

 

 

 

ただね、清少納言はこうはどうも思っていなかったようでして、

 

「枕草子」にこう書かれてあるところがあるのですよ。

 

 

 

これを折角なので紹介させて頂きましょうね。

 

 


 

 

〔二五五〕

 

 

人の上言ふを腹立つ人こそ、いとわりなけれ。

 

いかでか言はではあらむ。

 

わが身をばさしおきて、さばかりもどかしく言はまほしきものやある。

 

されど、けしからぬやうにもあり、また、おのづから聞きつけて、恨みもぞする、あいなし。

 

また、思ひ放つまじきあたりは、いとほしなど思ひ解けば、念じて言はぬをや。

 

さだになくは、うちいで、笑ひもしつべし。

 

 

 

 

【現代語訳】

 

 

人の悪口を言うのを怒る人は、ほんとに困ってしまう。

 

どうして言わないでおられようか。

 

自分のことはひとまずさし措いて、

 

人のことくらい、欠点をあげつらいたく、悪口を言いたいものがほかにあろうか。

 

けれども、どうも悪いことのような気もしないこともないし、

 

それにまた、自然に当人の耳に入って、こちらを恨んだりするかもしれない。

 

そうなったら間尺に合わない。

 

また、きらいになってしまえそうにない人のことは、気の毒だからなどと大目に見るから、

 

我慢して言わないだけの話だ。

 

そうでもなければ、話の花を咲かせて笑いものにしてしまうであろう。

 

 


 

 

 

かたっぽには清少納言のような言い分もあるわけですね。(笑)

 

 

 

まあ話のネタにこういうことを知っておかれましてもいいかもしれませんよね。(笑)

 

 

 

 

 

 

 

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